もしも、もう一度キュピルとジェスターが幻想卿に飛ばされたら(第二話)



==紅魔館・中庭


キュピル
「コストオーバーしたが何とか生きている。」

ジェスター
「キュピルのコストはいくつ?」
キュピル
「きっと3000だな。」
ジェスター
「え。」

キュピル
「え。」

レミリア
「敵の本城へ乗りこんでくるとはいい度胸ね。」
キュピル
「いや、貴方のせいでここに吹き飛ばされたのですが。」

レミリア
「さぁ、コストオーバーしたあんたに後はないわよ!」
ジェスター
「ガンダム知ってるなんて通だね。」
キュピル
「レミリア実はゲーム結構やるのか?」
レミリア
「うるさいわね、やらないわよ!そろそろ覚悟決めなさい!」
キュピル
「(おい、ジェスター!どうすんだこれ!結局魔理沙の家から俺の武器持ってくるの忘れちまったぞ!?絶体絶命だろ!)」
ジェスター
「(ああいうプライドの凄く高い人は褒めまくってあげるといいよ。)」
キュピル
「(本当だな?)」
ジェスター
「(うんうん。)」
レミリア
「さっきから何コソコソ話しているのかしら?念仏?」
キュピル
「いやぁ、レミリアさん・・・いや、レミリア様!!殺される前に色々言い残したい事があるんですが良いですか!?」
レミリア
「・・・しょうがないわね、特別に許してあげるわ。それで言い残した事って?」
キュピル
「はい!色々失礼な事を仰ってしまいましたが実はレミリア様の事は心の底から尊敬しています!私がレミリア様の事を一番尊敬している部分はなんといってもはい!そのカリスマ力、そしてその底知れぬ器の広さ、なんといっても万人を引きつける美貌!」
レミリア
「あら、わかってるじゃない。」
キュピル
「今まで無礼な行動をとってしまった理由は非常に単純明快でございます!!!好きな女の子にちょっかいだして気を引いて貰おうとする無粋かつ純粋な少年の恋心(きめぇ)によるものでした!!現にちょっかい出した結果レミリア様は私を追いかけはじめこれまで以上の・・・・で・・・・あるから・・・・・・・・んでもって・・・・・・・こそ世界一・・・・・・・・・可愛くて・・・・・・・・だから・・・・・・・・・・そして・・・・・・・・・・・たまらない!・・・・・・・・・が・・・・・・・・ん、もうこんな時間か。長々と話(ry」
ジェスター
「今時ポケモン大好きクラブネタ覚えている人何かいるの?あ、話し全部聞いたから不思議な飴頂戴。あとキュピルきもい。」
キュピル
「パーーディィッーーー!!!」

ジェスター
「ぎゃぁぁっーーー!!」

キュピルが謎の奇声をあげながらジェスターの頭を拳でグリグリ押しつける。

レミリア
「ま、私の本当の魅力に全部気付いていたならそれでいいわ。」

どうでもよさそうな顔をしながら話すレミリア。本当は気にしているのが丸分りだがあえて突っ込まないキュピル。
背中を見せ、何処かに去ろうとするレミリア。

キュピル
「(なんとかなりそうだな・・・。)」
レミリア
「た・だ・し!!」
キュピル
「うっ。」

突然振り返り、キュピルの目先に指を突きつける。

レミリア
「馬鹿にした罪だけは償って貰うからね!」
キュピル
「一番馬鹿にしたのは俺じゃなくてジェスター(ry」
ジェスター
「あーー!!人のせいにした!!キュピルボコボコにする。」

キュピルの背中を拳でバシバシ叩くジェスター。しかし全く痛くない。

キュピル
「償いってなんですかい・・・。」
レミリア
「・・・そうね、私の気に入りそうな宝物を探してきなさい。三日以内に。」
キュピル
「何で三日以内何だ。」
レミリア
「月が落ちてくるからね。」
キュピル
「お前本当はゲーマーだろ。」

レミリア
「パパパパパウアーーーードドン。」
キュピル
「お前廃人ゲーマーか。」



「流石お嬢www」


・・・・・。

・・・・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



==紅魔館・大図書館



パチュリー
「それで、レミィの気に入りそうな宝物は何か聞きに来たという訳ね。」
ジェスター
「吸血鬼だからとりあえず、ブルートザオガーとか持ってくればいいんじゃないの?」
キュピル
「ジェスター、お前底知れぬオタクだよな。尽く万人向けのネタじゃねーし。」

パチュリー
「・・・そうね・・。ロケットなんか用意してあげたら喜ぶかもね。」
キュピル
「ロケット?何でまたロケットを・・。」
ジェスター
「何だかんだと聞かれたら、答えてやるのが世の情け。世界の平和を守るたm・・」
キュピル
「ちょっと静かにしててくれないか?」

ジェスター
「噛みつくよ。」
キュピル
「飼い犬に手を噛まれる。」
ジェスター
「犬じゃないもん!!!」
パチュリー
「話し続けていい?・・・昔レミィにロケットの製作を頼まれた事があったのよ。理由は良く分らないけどね。
でもあの時は資料も材料も足りなかったから断念しちゃって・・。だからロケットがあればきっと喜ぶかなって。」

キュピルが右手で顔半分を覆い尽くすようにして考える。

キュピル
「しかし、ロケットなんて作るの並大抵の事じゃない・・・。」
ジェスター
「そんなこともあろうかと、もうロケット作ってあるんだよ。」
キュピル
「お!必殺、大人の都合って奴か!?」
ジェスター
「じゃーん!ペットボトルロケットー!」
キュピル
「はいはい。」
ジェスター
「発射!!」

キュピル
「痛!!」

パチュリー
「本が!本がーー!!」




・・・・。

・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・。


キュピル
「反省したか?」
ジェスター
「チッ、うっせーな。反省してまーす。」
キュピル
「国母は許してやれよ。

・・・さて、しかしロケットか・・・。レミリアの事だ。きっと宇宙に行けるちゃんとしたロケットを望むに違いない。」
パチュリー
「そうね。」
キュピル
「だけど、ロケットなんてどうやって作るべきか・・。時間だってかかるし、そもそも三日じゃ出来あがらない。」
ジェスター
「盗むのが手っとり早いよね。」
キュピル
「幻想郷ってロケット普通に置いてあるのか?」

パチュリー
「レミィは宇宙に行くというより、月に行く事を目論んでたみたいだけど・・・。」
ジェスター
「何しに月に行くのかな?紅魔館の旗でも刺したいのかな。」
キュピル
「そもそも月って旗刺さるのか?アポロ18号の話しは色々な説が出てるが。むしろレミリアだったら月面戦争でもやるんじゃないのかって。」
ジェスター
「きっとマイクロウェーブ出す施設作ってサテライトキャノン打とうとしてるんだよ。」
キュピル
「何処からサテライト発射すんだよ。」

ジェスター
「口。」
キュピル
「!」
パチュリー
「!」
キュピル
「(一瞬、本当に出るかもしれないって思ってしまった。)」
パチュリー
「(もしかしたらレミィなら出来るかも。)」
レミリア
「いや、ないから。」

キュピル
「・・・何に宇宙行くのは容易な事じゃないぞ・・・。宇宙行った事ある奴等がいるなら話しは別かもしれないけど。」
パチュリー
「それなら幻想郷にもいるわ。」
キュピル
「・・・What?」
レミリア
「無視?」



・・・・。

・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



==永遠亭入口


キュピル
「迷いの竹林とやらを抜け、辿りついたこの屋敷。」
ジェスター
「本当にここにロケットあるのかな?」
キュピル
「お前話し聞いてなかっただろ。」

???
「ん・・・侵入者!?」
キュピル
「ん?」
ジェスター
「え?をえ?で帰すのはムカツクけど、ん?をん?で返すのってどうなんだろうね。」
キュピル
「心底どうでもいい。」


永遠亭の入り口と思わしき場所に一人の人間が立っていた。・・・いや、よくみると頭に大きな兎の耳がついている。
ブレザーのような服を着込んでおり、ぱっと見、女子学生にも見えてしまう。

ジェスター
「あーー!!バニーだ!確かボクサーになる人。」
キュピル
「それトリックスター。」

ジェスター
「あーー!!立ち位置が琶月の人!!」
キュピル
「この人が可哀相だろ。」
琶月
「いや、私が一番可哀相だと思います。あ、私帰りますね。」

鈴仙
「一体何の話しを・・・。」
キュピル
「あー、気にしないでくれ。何時もの事だから・・。」
ジェスター
「うんうん。えーっとね、私達月に行くための手段を教えてもらうためにここに来たのー。」
鈴仙
「一体何のために?」
ジェスター
「兎狩り。」

キュピル
「お前わざと話しをややこしくしようとしてるだろ。」

鈴仙
「そんな事させる訳には行きません!!貴方達はここでやっつけます!」
キュピル
「ほらみろ。」

ジェスター
「てへぺろ。」
キュピル
「うZEEEEEEEEEE!!!!!!」


キュピルとジェスターがふざけている間に鈴仙が弾幕を飛ばしキュピルとジェスターに攻撃を仕掛けた。

キュピル
「やべっ!」

キュピルとジェスターが同じ場所に避ける。
が、避けた場所に鈴仙が立っており、二人とも鈴仙と目が合う。
さっきまで普通の目だったはずなのに真っ赤な目をしていた。一言で例えるならば狂気の目。

鈴仙
「ふふふ。私の目を見ましたね?私の狂気の目を見た者達は幻覚症状に見舞われます。」
キュピル
「なにっ、狂気の目・・!?ぐああぁっ!沈まれ!!!俺の右腕!!」
鈴仙
「それは邪気目。」

ジェスター
「・・・・・・・。」
鈴仙
「さっそくそこの白い子は幻覚症状に陥ったようですね。」
ジェスター
「・・・わっ!何とか起きた!落ちる足場から逃げるためにブロック動かす夢見てた。」
鈴仙
「それはただの悪夢。」

キュピル
「しかもそれ、浮気してる奴が中心的に見る夢だぞ・・。

で、そっちの攻撃はこれで終わりか?」

平然とした顔で立っているキュピルを見て驚く鈴仙。

鈴仙
「あ、あれ!?幻覚・・・。」
キュピル
「狂うのには慣れてる。こんなもの5秒もあれば治る!」
ジェスター
「キュピル元から変な人だもんね。」
キュピル
「失礼な。ってか、お前も殆ど影響なかっただろ。」

鈴仙
「ふふ、でも5秒もあれば十分です!狂気の目!」
キュピル
「(目を瞑る。)」
鈴仙
「あ。」
キュピル
「ハッハッハ!目さえ合わせなければどうということはない。さぁ、どこからでもかかってこい!」

その直後、鈴仙がキュピルに近づき頭を引っ叩いた。

キュピル
「なんて策だ・・・。」

ジェスター
「キュピル実は馬鹿だよね?」

キュピル
「うるさい。しかしあの狂気の目厄介だぞ。有効な回避方法がない。技事態はそこまで有効打でもないが。」
ジェスター
「ポケモンの「あやしいひかり」みたいなものだよね。」
鈴仙
「そこまで弱い物じゃないと思いますけど・・。」

ジェスター
「・・・あ、良い事思いついた。」
キュピル
「何?」
鈴仙
「させません!狂気の目!」
ジェスター
「手鏡!」
鈴仙
「ひぃぃぃっーー!!」

自分で自分を幻覚に突き落とし、何か怖い物でも見たのか何処かへ去って言った。

キュピル
「おぉ、ジェスターにしては随分賢い手段思いついたな。武器ないから、まともに戦えないし困っていたから助かった。」
ジェスター
「今日からジェスター様って読んでね。」
キュピル
「早く話しの分る人探すぞ。」



・・・・。

・・・・・・・・・。


==永遠亭


キュピル
「お邪魔しまーす。」

・・・・・。

キュピル
「・・・・あれ?こんにちはー?」
ジェスター
「こーんにちわーーーーーーーーー!!!!」


ジェスターが大声で叫ぶと奥にある襖が開き、背の高い銀髪の女性が現れた。

永琳
「・・・あら、こんにちは。お客人?」
ジェスター
「月面戦s」
キュピル
「もう二度と話しややこしくすんな。」

ジェスター
「ンンンーーー!!」

ジェスターを抱きかかえて、右手で口を塞ぐ。

キュピル
「すみません、ちょっと相談事がありまして。」




・・・・。

・・・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。




永琳
「・・そう。確かに私は昔月に居た事もあったわ。もし月に帰ろうと思えば帰れる方法もある。」
キュピル
「ってことは・・・。」
永琳
「でも駄目。月に行っても面白い事なんて何一つないわよ?それに、紅魔館からの頼みだったら尚更承認出来ないわね。」
ジェスター
「レミリア敵作りすぎだね。」
キュピル
「むしろ、あの好戦的な性格が一番問題視されてるんだろ・・・。」

鈴仙が永琳とキュピル、そしてジェスターの分のお茶を運んできた。頭には何故か包帯が巻いており、疲労困憊の顔をしている。
・・・余程の幻覚でも見たのか。

鈴仙
「うぅぅ・・。ただの相談だったらあんな事言わずに普通に言ってくださいよ・・・。お陰で痛い目にあいました・・・。」
キュピル
「コイツには後で強く叱っておきます。」
ジェスター
「がぶっ!!」
キュピル
「いってええええぇぇぇぇっーーーー!!!」

ジェスター
「これがことわざ、「飼いジェスターに手をかまれる」って事だよ。」
キュピル
「長い。没。」

暴れるジェスターとキュピルの事を全く気にせず永琳が話しを続ける。

永琳
「ま、諦めて頂戴。」
キュピル
「どうしても駄目か?」
永琳
「駄目ね。」
キュピル
「そこをなんとか!」
永琳
「無理ね。」
キュピル
「じゃないとレミリアに殺される!(迫真
ジェスター
「レミリアの前で『回れ、銀の月、金の太陽、漆黒の空〜』って言って惑星見せれば何とかなるんじゃない?」
キュピル
「それはクルーク。つーか、それ唱えると『おじゃまぷよ』降ってくるし。」


ジェスターが謎の呪文を唱え、キュピルの上におじゃまぷよを落としている間に永琳が話しを進める。

永琳
「宇宙に行くだけじゃだめかしら?それなら条件次第で容認してあげてもいいけど。」
キュピル
「いってててて・・。どう思う?ジェスター。」
ジェスター
「多分大丈夫だと思うよ。」
キュピル
「OK。・・・ところで、その条件次第っというのは?」



・・・・。

・・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・。



==実験室


キュピル
「えっ、何。この薬を俺に飲めと。」

永琳
「そうよ?」

フラスコ瓶を手渡され、中には行った液体をマジマジと見る。ときより表面に虫のような形したものが浮かび上がっているように見えるが・・・。

キュピル
「・・・・・ジェスター、今日の夜ご飯。」
ジェスター
「しばくよ。」
キュピル
「昔のジェスターはもっと優しかった!オーイオイオイオイオイ(泣」
ジェスター
「泣きとか書いても飲まないから。」
キュピル
「オンドッルンデスカッ!!」
ジェスター
「うざい。」

キュピル
「うっさい、薬飲ませんぞおら。」
ジェスター
「いーやーだーーーー!!」
キュピル
「っていうか、これ飲んだらどうなるんだ・・・。」

キュピルがフラスコ瓶を揺らしながら永琳に問う。しかし永琳はニコニコと笑顔を見せるだけで問いを帰さない。

ジェスター
「飲むとハートが全回復する。」
キュピル
「ゼルダかよ。」

ジェスター
「飲むと魔力が全回復する。」
キュピル
「ゼルダかよ。」

ジェスター
「飲むと魔力ゲージが一日の間使い放題になる。」
キュピル
「ゼルダかよ。」

ジェスター
「いいから飲めーーー!!」
キュピル
「うがあぁぁっーー!」

ジェスターが無理やりキュピルの口の中に液体を注ぎ込む。
鼻を強く摘み続け息するために無理やり飲ませる。

キュピル
「ぐぇっ、げぼっ・・。ど、どうなるんだ!?」
ジェスター
「口臭が臭くなる。」

キュピル
「地味だな、おい。
ってか、この後俺どうなるんだ?」
永琳
「死にます。」
キュピル
「そうかって待てやこら。」

永琳
「本当は臭い嗅ぐだけで死ぬわ。」
キュピル
「サリンかよ。」

永琳
「ある宗教団体に作るように頼まれたの。確か電車の中でばらまくとか言ってたわ。」
キュピル
「オウム真理教かよ。

・・・あぁ、いかん。意識が・・。」


その場でキュピルがバタリと倒れる。

ジェスター
「あ、ちょっとまって。」

ジェスターもキュピルが手に持っていたサリンを飲みほし、共に死ぬ。

キュピル
「いや、意味わからん。臭いで死ぬっつっただろ。






・・・・。

・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・。






==???


キュピル
「あーあ、死んじまったぞ。どうすんだよ。」
ジェスター
「何とかなるよ。」
キュピル
「楽観的だなぁ・・・。」

「おや?お前さん達、たった今死んだ人かい?」

キュピル
「ん?」

三途の川と思わしき革の傍で大きな鎌を持った胸の大きい女性が一人、小舟の上に立っていた。

小町
「お前さん、運がいいねぇ。今ならすぐ船が出せる。ほら、乗った乗った。」
ジェスター
「あ!死神!」
小町
「ハッハッハ、あたいを見てすぐ死神と分るか。」
キュピル
「でかい鎌持ってるしなぁ。」
ジェスター
「鎌は死神の特徴でゴセイよ。」
キュピル
「死神五世かよ。つーか、分る奴いねーだろ。」

ジェスター
「あいわなとぅざVIPすたー。」
キュピル
「だから分る奴いねーだろ。」

ジェスター
「でも私は死神五世より偽死神五世のがいいなー。」
キュピル
「あいつは死神じゃなくて人間だぞ。」
小町
「・・・乗るのか?乗らないのか?」
ジェスター
「ほら、乗ろうよ。」
キュピル
「おい待て!乗ったら本当に死亡が確定しちまうんじゃないのか!?」
小町
「あぁ、別に気にしなくてもいいさ。向こう岸に渡っても生き返る奴たまにいるし。」
キュピル
「いんのかよ。」

ジェスター
「孫悟空とかしょっちゅう生き返ってるしね。」
キュピル
「いや、ちゃんと死んでるから。あれは死んでも出番があるだけ」

ジェスター
「ルイ辺りがドラゴンボール集めてキュピルの事生き返らせてくれるよ。きっと。」
キュピル
「むしろルイだったら俺をそのまま殺しておいて『キャー!幽霊ー!』とか言うんじゃないのか?」

ジェスター
「あ。」

小町
「ふあぁ〜・・。おーい、乗らないんだったら今日はもう出港取り消すぞ〜。」
ジェスター
「乗りまーす!」
キュピル
「どうなっても知らないぞ・・・。」

小町
「そうこなくちゃな。ささっ、乗った乗った。」


・・・・。

・・・・・・・・。


鎌をオール代わりに使用し船を漕ぐ小町。

小町
「あたいの名前は小町って言うんだ。あんた達は?」
キュピル
「キュピルって名前だ。」
ジェスター
「皆のアイドルジェスターだよ!」
キュピル
「まだその肩書持ってたのか。」
ジェスター
「肩書じゃないもん!」
小町
「キュピルとジェスターって言うんだね?えーっと、あんた達は・・・おやおや。毒で死んじまったのか。今時珍しいな。」
キュピル
「だろうな・・・。」
小町
「・・・そうだ。ポケットに入っている物見せてくれよ。」
キュピル
「ん?ポケットの中?」

キュピルとジェスターが自分のポケットの中を探る。中から何かが入っている革袋が出てきた。結構大きい。
袋の口を開けると中には小銭が入っていた。

キュピル
「お、大量の小銭だ。」
ジェスター
「あれ・・・。私の袋全然入ってないんだけど・・・。あ!これ円じゃなくてペリカだ!!
キュピル
「早くチンチロしてこいよ。」


ジェスターがペリカの束でキュピルの頬を何度もビンタする。

小町
「徳の高い人程多く持っているんだ、その銭袋は。キュピルは徳が高くてジェスターは徳がない、つまり悪人だったってことさね。」
キュピル
「よっ、悪人。」
ジェスター
「たあぁっーーーー!!」
キュピル
「いだっ!!!」
小町
「おっとっと・・。あまり船を揺らさないでくれるか?この船大分ガタがきちまってて。」
キュピル
「悪かった。・・・しかし、銭袋か。死んでからこんな物持たされたってことはこの先で使い道があるということか?」
ジェスター
「もしかして、一日外出券50万ペリカとかで売られてるのかな。」
キュピル
「俺達がこれから行こうとしている場所は地下強制労働施設かよ。」

小町
「そういえば、あたいもよく知らないな・・。」
キュピル
「そんだったら。」

キュピルが袋の中に入っている銭袋を小町へ投げつけた。それを片手でキャッチした小町。

キュピル
「全部あげる。運賃。」
小町
「お客さん。気前良いね。さぞかし生前は良い人だったに違いないね。」
キュピル
「どうだろうね・・・。沢山の人は殺してしまったけれど。」
小町
「ん?人殺しをしたのかい?」
キュピル
「ああ。」
ジェスター
「私は無いよ。・・・後、キュピルが人殺ししたって言っても戦争とかで・・・。」
キュピル
「人殺しは人殺しだ。」
小町
「でも銭は一杯持っていたんだ。あんたは何かを守るために戦ってたに違いない。」
キュピル
「(何かを守るためになぁ・・・。・・・今は何のために戦って稼いでいるのか・・・。)」
小町
「・・・・ありゃ、あっという間に対岸に辿りついちまった。この三途の川は生前、悪い事ばかりしてるとこの川は凄い長くなっちまうんだ。」
キュピル
「船酔いには弱いからそれは助かったって所かな・・・。」

キュピルとジェスターが小舟から降りる。

キュピル
「ん〜。この後どうすればいいんだ?」
小町
「この先に四季映姫様がいらっしゃる。そこでお前さん達を天国か地獄か判決を下す。」
キュピル
「なぁ、ジェスター。・・・三途の川渡っておいて言うのもあれだが、まだ死にたくないんだが。」

ジェスター
「この三途の川に飛び込めば、きっと流されてウッドフォールに辿りつくよ。」
キュピル
「ここはイカーナかよ。ってかそれはムジュラだろ・・。」

小町
「また何処かで会えたらお前さん達の話を聞かせてくれよな。」
キュピル
「ああ。」



・・・・。

・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・。



映姫
「静粛に、静粛に。」

ぞろぞろと、映姫と思わしき人物への列が出来あがっていた。

キュピル
「なんだこりゃ。一日だけでも随分と死人出てるんだなぁ。」
ジェスター
「閻魔様って女の子だったんだねー。」
キュピル
「男の閻魔も居れば女の閻魔がいるんじゃないのかね。」

映姫
「名乗りなさい。」
尾崎紀世彦
「尾崎 紀世彦と申します。」
キュピル
「うわ、超タイムリーな奴がいるなぁ・・。」
ジェスター
「あの人って『また逢う日まで』で有名な人だよね。」
英気
「尾崎紀世彦、貴方は沢山の人々を歌で救い希望を与えました。よって天国。」

キュピル
「あんな風に判断されるのか。何か緊張するな。で、いよいよ蘇生の可能性がなくなりそうなんだが。
映姫
「次、名乗りなさい。」
ヒトラー
「アドルフ・ヒトラー。」
キュピル
「いや、あいつ超大昔に死んだんじゃ。」

ジェスター
「小町が悪い事ばっかりしてると凄い三途の川が長くなるって言ってたから、最近やっとついたんじゃない?」
キュピル
「おっそろしいな・・・。」
映姫
「何か言い残す事は?」
ヒトラー
「連中は、われわれを人々の笑いものにするかのように、まず会議のテーブルに招き、それからすでに仕上がっている決議や計画、
それについて確かに意見を言うことが許されはするが、しかし最初から変更できぬものと見なさないわけにはゆかぬ代物を提案して、全世界にわれわれの面目を失わせる芝居を提供した。」
キュピル
「今でも通じる所ある台詞だよな。あれ。」
映姫
「地獄行き。次。名乗りなさい。」
キュピル
「キュピルと申します。」
映姫
「えーと、貴方は・・・。沢山の人を殺したそうね。地獄行き。」
キュピル
「うっわ、あんまりだ。」

映姫
「次。名乗りなさい。」
ジェスター
「皆のアイドルジェスターだよ!!」
映姫
「飼い主を困らせすぎ。地獄行き。」
ジェスター
「天国へのハードル高すぎーーー!」

キュピル
「飼い主を困らせすぎ(笑」


ジェスターがキュピルにドロップキックし転倒させる。

ジェスター
「キックスキル60。」
キュピル
「お前まさかのキッカーかよ。って、それはMoE。」

映姫
「早く二人を地獄へ連れて行きなさい。」
キュピル
「ちょっとまてーー!!」
映姫
「何ですか。何か言い残したい事でもあるのですか?」
キュピル
「マジここで地獄とか連れてかれたら洒落にならん!多分物語が黒歴史化する。」
ジェスター
「さっきトイレで魔法の本拾ったんだけど、『地獄言ったら黒歴史化しますか?』って書いたら『さっきしました』って返って来たよ。」
キュピル
「早くその本に毒蛇の牙を突き刺せ。魔法界征服されるぞ。
あとその部屋に秘密の部屋がある、探せ。

ジェスター
「えいっ。」
ヴォルデモート
「GYAAAAAAAAA!!!!]

映姫
「私利私欲のために判決を覆す事は出来ません。早く地獄に行きなさい。」
キュピル
「異議ありぃっー!!」
ジェスター
「あ!難癖ハッタリ弁護士!」
キュピル
「うるさい。良い所だから邪魔するな。異議ありぃっー!

映姫
「却下。」

キュピル
「ぐああああああああ(ry
ジェスター、これどうすればいいんだ。」
ジェスター
「ガイドブックによると『己の中に善悪の基準を持ち、迷うことが絶対に無いよう「白黒はっきりつける程度の能力」も使って判決を下す。一度下された判決を覆すことは不可能である』って書いてあるよ。」
キュピル
「それ独裁者じゃないのか?
世の中は民主主義だーー!!選挙だ、選挙で天国地獄判別しろーーー!!」
映姫
「なりません!」
ジェスター
「アメリカの裁判は有罪か無罪か一般市民に決めてもらう裁判員制度ってのを設けてあるんだよね。」
キュピル
「日本でも2004年に制度が成立して2009年に初めての裁判員制度による判決が下ったんだよな。
日本とアメリカだけじゃなく、カナダ・イギリス・ロシア・フランス・イタリア・ドイツでも裁判員制度は存在している。
まぁ参審制、陪審制と色々分けられているものの市民が判決を下している事だけは共通点だ。
映姫様、何故判決を下すのに一般市民の参加を国が求めたのか分りますか?」
映姫
「専門的な正確さを重視する余り審理や判決が国民にとって理解しにくいものであったり、審理に長期間を要する
事件があったりして、刑事裁判は近寄りがたいという印象を与えてきた面を改善しより国民に理解しやすい裁判を作ろうとしたからです。
しかし、ここではそのような制度は必要ありません。」
キュピル
「何故?俺にも分るように説明してくれ。」
映姫
「では実例を元に分りやすく説明しましょう。心して聞くように。十和田市2女性強盗強姦事件では・・・・・」

ジェスター
「ねーねー、キュピル。向こうにスペシャルな天国行きって書いてある扉があるよ。」
キュピル
「普通の天国行きと何が違うんだ・・・。とりあえず話し長くなりそうだから行くか。目瞑って話してるから気付かれないだろ。」



・・・・。

・・・・・・・・・・・。


==二時間後


映姫
「そもそも司法制度というものは・・・って、あれ?お二人は?」

「天国に行かれました。」

映姫
「い、今すぐ連れ戻しなさい!!!」




・・・・。

・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・。




==天国(?



ジェスター
「わーい、天国だー!」
キュピル
「はぁ、やれやれ。地獄じゃないとはいえど死んでしまった事には変わりないんかい・・・どうしたものか。」
妖夢
「初めまして、そしてようこそ。白玉r・・・って、あれ?」
ジェスター
「あ、霊夢さん。」
妖夢
「妖夢です。初めて間違えられました。」

キュピル
「なるほど、冥界繋がりでここに来たという訳か。変わってるなぁ。」
妖夢
「・・・お二人はたった数時間前までは生きていましたよね?どうしてこちらに?」
キュピル
「かくかくしかじか・・・・。」


・・・・。

・・・・・・・・・。

妖夢
「・・・それはまた随分不幸ですね・・。」
キュピル
「さて、地上へ帰るか。」
妖夢
「あ、いけません!!死者はここから出る事は堅く禁じられています!」
キュピル
「ヒャッハー!!プリズンブレイクだー!!」

ジェスター
「兄さん!!」

妖夢
「な・り・ま・せ・ん!」

妖夢がキュピルとジェスターの首根っこを掴んで引きとめる。

キュピル
「あがががががが・・・見た目にそぐわぬ馬鹿力・・・。」
妖夢
「死者を地上へ出してしまうと私が幽々子様にきつく叱られてしまうので協力してください。
そもそも、そういう企みをしようとする人達はここへ来れないはずなのですが。
キュピル
「・・・・・・。」
ジェスター
「・・・・・・。」
妖夢
「・・・?はっ・・・まさかっ!」
キュピル
「弓兵に負けるレミリアぁーーーwwwww!!」

レミリア
「殺す。」

瞬間的にレミリアが現れ、キュピルとジェスターを殴り飛ばし遠くへ吹っ飛ばした


妖夢
「あああああああああーーーーーー!!」
映姫
「まちなさーい!!・・・あれ?あの二人は?」
レミリア
「え?」





キュピルとジェスターは無事に生き返る事は出来るのか?

ジェスター
「答え:この後すぐ生き返ります。」
キュピル
「おい、メタ発言やめろ!」


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